シンガポールで働く大手企業出身者が語る!日本とのギャップや内情
シンガポールのメディア系企業に勤める辻本です。私は大学を卒業後、新卒で大手電機メーカーに就職して営業として3年弱勤務。その後、転職して現職で1年間営業をしています。
日本では誰もが知る大手企業で働いていましたが、今後のキャリアや自分の目標を考慮し、シンガポールの企業に転職しました。日本にいたときとくらべると良い部分も悪い部分もあります。この記事では私が1年間シンガポールで働いて個人的に感じた、日本との違いを5つ紹介します。
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シンガポールの特徴や働くメリット・デメリット
そもそもシンガポールで働くことについて、イメージが湧きづらい方もいるのではないでしょうか。まずはシンガポールの特徴や仕事について簡単に紹介します。
シンガポールは東南アジアのビジネスの中心ともいわれ、多くの外資系企業が進出しています。アジアのなかでは給与水準が高く、公用語は英語です。
年間を通して過ごしやすい温暖な気候で、年中夏服で過ごせることも魅力です。治安も良好で、あまり海外に慣れていない方でも住みやすいといえるでしょう。
デメリットとしては、日本とくらべると物価が高いこと。特に住居費が高い傾向にあるので、シェアルームをして暮らしている方も多くいます。
また、生活のなかで気をつけるべき点に、ルールや法律が厳しいことが挙げられます。例えばチューイングガムの国外からの持ち込みや、ごみのポイ捨てなどは罰金の対象です。
シンガポールの治安やルールについて、詳しくは以下の記事をご覧ください。
>>「【2024】シンガポールの法律・ルール|やってはいけないこと一覧」
次項からはシンガポールの企業に転職した私が個人的に感じた、働き方のギャップについて紹介します。
1. 通勤時間が違う!シンガポールはとにかく狭い
シンガポールは中心部から30分あれば、車でどこへでも行けてしまうほどの小国です。そのため移動時間が短く、私は自宅からオフィスまで約15分で通勤しています。
それでもほかの社員や知人と比較すると、驚くほど通勤時間が短いというわけではありません。
日本で勤務していたときは、1時間強かけて満員電車で通勤していました。シンガポールに来て通勤のストレスが軽減しただけでなく、1日あたり約2時間の通勤時間が減りました。その分、睡眠や自分の趣味に割ける時間が増えています。
シンガポールの通勤・交通事情については以下の記事をご覧ください。
>>「シンガポールの鉄道、タクシー、バスなど交通・通勤事情を解説!」
2. 仕事の感覚が違う!シンガポールは効率的
シンガポール人は効率的に働くとよくいわれます。日本との違いが表れているひとつに、連絡手段が挙げられます。社内外問わず、連絡手段としてメールよりも頻繁に使われるのがWhatsAppです。
WhatsAppはシンガポールでもっとも普及しているメッセージングアプリで、LINEと似たようなものです。メールよりもサクッと連絡を取りやすく、ビジネスの場でも重宝しています。
名刺交換をした相手からいきなりWhatsAppがくることも多く、ビジネスシーンでの連絡手段として広く浸透しているようです。
また社外だけでなく、オフィス内でのコミュニケーションにもギャップがあります。例えば、デスクが数メートルしか離れていない同僚とのやり取りでも、直接話さずにGoogle Hangoutsというメッセンジャーツールを使うことが頻繁にあります。
これは社風の違いもあると思いますが、シンガポールではとにかくスピードが求められるからでしょう。
日本では「上司にLINEで遅刻や欠勤の連絡をするのは非常識」といった意見があるように、マナーや感情を重視する側面があります。一方で、シンガポールでは「便利なものを使って効率よく仕事をしよう」という意識が強く、日本とシンガポールの大きな違いのひとつだと感じています。
3. 時間の感覚が違う!良い意味でルーズ
日本人とほかの国の人とでは、時間の感覚が違うような印象があります。
シンガポールでは社内のミーティングやお客様との打ち合わせなど、約束の時間に始まることは少ないです。遅刻して出社したり、しかもまったく悪びれる素振りがなかったり、正直最初は戸惑いました。
日本は「開始時間に厳しく、終了時間に緩い」ですが、シンガポールは「開始時間にも、終了時間にもちょっとだけ緩い」と感じています。
だからといって仕事に支障が出るほど遅れることはほとんどなく「私のの時間に対する考え方が厳しすぎるのだ」と、考え直すきっかけになりました。
また、シンガポールに来てから「忙しい」「時間がない」という言葉を聞く機会が増えたように感じます。日本人の感覚では「忙しい」「時間がない」と聞けば、寝る間を惜しんで働いてそれでもなお時間がない状態を想像すると思いますが、シンガポールではそうではありません。
定時までに仕事が終わらなさそうであれば「忙しい」「時間がない」と言っている印象です。実際に、さっきまで同僚が「忙しい、忙しい」と言って慌てていたにもかかわらず、定時を過ぎて気づいたら「あれ?帰っちゃった?」ということも多々あります。
最初は驚きましたが、仕事とプライベートの線引きをしっかりと引いており「時間外に仕事をしない」と徹底している人が多いのだと、今では理解できました。効率よく仕事を終わらせて、ワークライフバランスを重視するシンガポールらしい感覚だといえます。
もちろん仕事が立て込む時期や緊急時など、定時後や土日に働く人もいます。基本的にはみなさん仕事に対して熱心なので、定時ぴったりで帰ったからといっても嫌な感じはまったくありません。
4. 外国人受け入れのマインドが違う!英語に対しても寛容
シンガポールは人口の約3割が外国人の多民族国家です。
仕事で関わる方々も東南アジア人だけでなく、東アジア人、欧米人など多岐に渡ります。基本的にシンガポール人のお客様に拙い英語で提案してもしっかりと聞いてくれて、英語のレベルではなく提案の良し悪しで検討してもらえる感覚があります。
もし日本で「外国人が片言の日本語で売り込みに来たら」と逆の立場で考えると、なかなか取り合ってもらえないのではないでしょうか。日本よりも外国人を受け入れる姿勢が、国民の心理レベルにまで深く浸透していると感じています。
そもそも国民のなかでも中華系、マレー系、インド系など、さまざまなバックグラウンドをもった人がいるので、当然といえば当然なのかもしれません。しかし多様性が認められる環境は、外国人にとって居心地が良いものです。
5. 自分の役割の大きさが違う!小さな組織で活躍するのはやりがいがある
前職は全従業員数が数十万人の大企業で、自分が会社に与える影響は微々たるものでした。現職は社員20名弱の小さな会社で、自分の営業成績がそのまま会社の業績に反映されます。自分が担っている役割が大きく、それがやりがいです。
実績を出せば出すほど会社は自分を必要としてくれますが、実績を残せなければ解雇されることもあります。そのため「解雇できるものならしてみろ」という気概で本気で取り組んでおり、ほかの社員も同様の気持ちで働いている印象です。
そのような環境で働くのは刺激が多く、日本の職場と大きく異なると感じています。個人的にはこれが一番の違いだと思います。
これは国による違いというより個人的な会社選びによる違いですが、シンガポールで働くと決めたからこそ選んだ会社であることは間違いありません。日本でしていた仕事とまったく同じことをシンガポールでするのは難しく、何かを変える必要がありました。そのなかでも会社の規模を変えるというのは、大きなポイントだったと感じます。
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以上がシンガポールで1年間働いて感じた5つの大きな違いです。もちろんほかにも書き切れなかった違いは多くあり、1年経った今でも新しい発見の毎日です。
そこで「なぜ違うのだろう」という背景や、シンガポールの良い部分を日本にも取り入れる方法を考えることで、日本との違いに戸惑ったり悲観したりせず違いを楽しめます。シンガポールへの就職を検討されている方々の参考となれば幸いです。
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ライター紹介
Kota Tsujimoto / Media Consultant
日本の大手電機メーカーで勤務後、キャリアアップを目指し来星。多業種・多国籍のクライアントの力になるべく日々奮闘中。夢は“世界平和”。