海外移住におすすめの国12選!移住する方法や流れ、注意点を解説

地球儀

近年、リモートワークの普及や多様な働き方の可能性が広がったことなどから、海外移住という選択肢が広まっています。特に、過ごしやすい気候を求める場合や生活費を抑える場合、年収アップを狙うケースなどで移住を検討する方が増えています。

この記事では、移住しやすい国や具体的な移住方法、注意点について解説するので、希望に合った移住先を見つけるための参考にしてください。

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海外に移住する日本人が増えている

外務省の統計によると、2023年10月時点で海外に居住する日本人は約129万人にのぼり、前年比では減少したものの、長期的に見ると増加傾向にあります。世界中で進むグローバル化や、インターネットを通じたリモートワークの普及が主な要因です。

特に20~40代の働き盛り世代では、キャリアアップや家族の新たな生活環境を求めて移住を決断するケースが目立ちます。また、コロナ禍以降、治安の良さや医療水準の高い国がさらに注目されるようになりました。

参考:外務省「海外在留邦人数調査統計

海外に移住するメリット

世界地図

海外移住には、以下のようなメリットがあります。

  • 過ごしやすい気候を選べる

過ごしやすい気候の地域で生活することでストレスを軽減し、健康的な生活を送れる可能性がある。

  • 生活費や税金の負担軽減

一部の国では、物価や税率が日本より低く、経済的な負担が減少する。

  • キャリアアップの機会

外資系企業や国際的な環境での勤務により、スキルや経験を磨ける。

  • 新たな成長の可能性

異文化の中で生活することで、視野が広がり自己成長が期待できる。

  • 多様な出会い

国際的な人脈が広がり、ビジネスやプライベートの両面で新たな可能性が生まれる。

これらの利点が、多くの日本人にとって海外移住の魅力となっています。

移住先を選ぶ際の条件

移住を成功させるためには、以下の条件を慎重に検討しましょう。

  • 治安
  • 言語
  • 物価
  • 気候
  • ビザの取りやすさ
  • 仕事の見つけやすさ
  • 医療水準・教育水準

安全で安心して暮らせる地域を選ぶことは最優先ですが、公用語が英語や対応できる言語であること、家賃や生活費などの物価水準が無理のない範囲であることなども重要なポイントです。

あわせて、現地の労働市場や職種の需要を把握し、家族で移住する場合は医療や子どもの教育環境、自分や家族の体調に合った気候の地域を選ぶことも考慮しましょう。

日本人が移住しやすいおすすめの国ランキング

ここからは先述の条件をもとに、具体的に日本人の移住先におすすめの国を12か国紹介します。

  1. シンガポール
  2. マレーシア
  3. オーストラリア
  4. タイ
  5. フィリピン
  6. ベトナム
  7. ポルトガル
  8. ラトビア
  9. チェコ
  10. オランダ
  11. カナダ
  12. アメリカ

それぞれの特徴を比較し、希望の移住先を探す参考にしてください。

1. シンガポール

シンガポール

シンガポールは治安が非常に良く、清潔で整備された都市国家として知られています。所得税率が比較的低いことや、優れた医療制度を受けられることも魅力です。また、英語が公用語のひとつで、言語の壁が低いこともメリットです。

生活費は高い傾向にありますが、住環境や交通網は整っており、給与水準は世界的に見ても高いといえます。グローバル企業が集まるため仕事のチャンスが豊富にあり、年収を上げるために移住する日本人が増えています。

シンガポールへの移住に興味がある方は、以下の記事もご覧ください。

>>「シンガポールに移住・転職するメリットと注意点!ビザや条件も解説」

2. マレーシア

マレーシア

マレーシアは物価が安く、快適な生活を低コストで実現しやすい国です。年間を通じて温暖な気候で、ビザ取得も比較的容易です。「MM2H(マレーシア・マイ・セカンドホーム)」ビザは5年間滞在でき、その後も長期的な更新が可能です。

日本語対応の医療施設も多く、海外移住初心者でも安心でしょう。また、日本からのアクセスも良好で、移住者に人気の国のひとつです。

3. オーストラリア

オーストラリア

オーストラリアは、広大な自然と高い生活水準が魅力です。平均的な物価は高めですが、地域によってはコストを抑えた生活もできるでしょう。

特に充実した教育制度や医療サービスが充実しており、家族連れでも移住しやすいといえます。ビザ制度は厳しい傾向にありますが、スキル不足の業種では外国人の採用に積極的です。過ごしやすい気候と多文化共生の環境が、移住先として高い人気を誇っています。

4. タイ

タイ

タイは物価が安く、食事や住居にかかるコストを抑えられる点が大きな魅力です。都市部ではインフラが発達しており、生活の不便は少ないでしょう。日本人コミュニティも充実しているため、語学に不安がある方でも安心です。

ビザの取得条件も比較的緩やかで、リタイアメントビザなど移住者向けの選択肢が豊富です。温暖な気候と親しみやすい文化が、移住先としての人気を支えています。

5. フィリピン

フィリピン

フィリピンは英語が公用語のひとつで、言語面でのハードルの低さが特徴です。物価が非常に安く、特に地方都市ではさらにコストを抑えた生活ができるでしょう。

温暖な気候とフレンドリーな国民性が魅力ですが、地域によっては治安に注意が必要です。ITや英語教育分野での求人が多く、現地採用の可能性も高い移住先です。

6. ベトナム

ベトナム

ベトナムは急速な経済発展を遂げており、仕事の機会が増えています。物価が非常に安く、コストを抑えながら質の高い生活を実現できるでしょう。

特に、ホーチミンやハノイは外国人向けの住居や施設が整備されており、安心して暮らせます。治安は比較的良好で、英語が通じる環境が増えているため、移住初心者にも適しています。

7. ポルトガル

ポルトガル

ポルトガルは穏やかな気候と親しみやすい文化が特徴です。ヨーロッパ諸国の中でも物価が低く、移住者にとって暮らしやすい環境が整っています。

「ゴールデンビザ」プログラムにより長期滞在が可能です。美しい自然や歴史ある街並みに加え、米や魚介類をよく食べる食文化も日本人にとって移住の魅力となっています。

8. ラトビア

ラトビア

ラトビアは、ヨーロッパの中でも手頃な生活費で暮らせる国です。治安が良く、コンパクトな都市部で効率的な生活が送れます。自然豊かな環境と四季のある気候が、移住者にとって魅力的です。ビザの取得条件も他のEU諸国と比べて柔軟で、移住のハードルが低い国です。

9. チェコ

チェコ

チェコは、美しい街並みと文化的な魅力がある国です。物価は西欧諸国よりも低く、高品質な医療や教育が提供されています。プラハを中心に英語が通じる環境が整い、外国人でも住みやすい都市が多いといえます。ビザの条件も比較的緩やかで、移住初心者にもおすすめです。

10. オランダ

オランダ

オランダは、自由で多様性を重視する国として知られています。英語が広く通じるため、言語の壁が低いのが特徴です。生活費は高めですが、公共交通機関や福祉制度が充実しています。ビザの取得条件も柔軟なため、移住希望者にとって魅力的な選択肢です。

11. カナダ

カナダ

カナダは多文化共生が進んでおり、移住者でも過ごしやすい環境です。高水準の医療や教育が整備されており、家族連れでも安心できるでしょう。都市部の物価は高めですが、地方都市では手頃なコストでの生活も可能です。特定の職種では移住用ビザを取得しやすく、移住者にとってチャンスが大きいといえます。

12. アメリカ

アメリカ

アメリカは広大な国土と多様な生活環境が魅力です。都市部では物価が高いものの、地域によっては手頃な生活ができます。さまざまな職業の機会があり、特にスキルが求められる分野では移住しやすい傾向があります。文化的な自由とキャリアアップの可能性を求める移住者に人気の国です。

海外に移住する方法

海外移住にはいくつかの方法があります。

  • 現地採用
  • 海外駐在員
  • フリーランス
  • ワーキングホリデー

最も一般的なのは現地採用としての就職です。現地で求人を見つけ、労働ビザを取得することで移住できます。

企業の海外駐在の場合は、駐在員に選ばれるかどうかは企業の判断となること、選ばれたとしても駐在先の希望が通るとは限らない点に注意が必要です。フリーランスを目指す場合はどこでも働けるスキルを身につけることから始めましょう。

特定の年齢未満であればワーキングホリデービザで、働きながら生活を楽しむこともできます。ワーキングホリデーが可能かどうか、ビザを取得できる年齢は国によって異なるため、気になる国があれば調べてみてください。

方法ごとに必要な条件や手続きが異なるため、移住先のビザ情報を事前に詳しく確認し、自分に合った方法を選びましょう。

海外移住におすすめの仕事

ビジネス街

海外移住を成功させるためには、需要の高い職種を選ぶ方法が非常に有効です。例えばITエンジニアやデータアナリストは、世界中で需要が高く語学力があれば採用されやすい職種です。また、日本語教師や日本人移住者向けの保育士など、日本語を生かせる職種も人気があります。

観光業や飲食業などのサービス業もチャンスは大いにありますが、語学力や現地の文化への理解が不可欠です。現地での仕事を探すならTOEICやIELTSなどの語学試験や、業種に関連する資格を取得しておくと、職探しをより有利に進められるでしょう。

海外移住しやすい職種は以下の記事にもまとめています。

>> 「シンガポールの平均年収は?高い給与を狙える職種の共通点も解説」

海外移住の流れ

海外移住の基本的な流れは以下のとおりです。

  1. 移住先の選定

キャリアアップ、生活環境の向上など移住の目的を明確にし、物価やビザ取得のしやすさを考慮して移住先を決定しましょう。

  1. ビザの申請

就労ビザ、駐在ビザ、ワーキングホリデーなど、移住目的に適したビザの取得条件を確認し、必要書類を準備して申請。期限が残り少ない場合はパスポートの更新も必要です。

  1. 日本での手続き

市町村役場へ海外転出届を提出します。転出に伴って健康保険が国民健康保険から外れること、年金は海外居住者向けの任意加入制度を利用できることなども把握したうえで、手続きを進めましょう。もしもの時のために海外保険への加入もお勧めします。

  1. 住居の確保

現地での住居を確保します。移住直後はアパートメントや短期賃貸を利用し、現地で生活しながら長期滞在用の物件を探すのもひとつの方法です。

  1. 海外送金の準備

日本にいる間に海外送金手段(Wise、PayPalなど)を確保しておくと良いでしょう。

  1. 渡航後の現地手続き
  • 入国審査・ビザの有効化
  • 住民登録(必要な国のみ)
  • 現地銀行口座の開設
  • SIMカード・インターネットの契約
  • 交通カード・運転免許の切り替え など
  1. 仕事・生活の開始

職場環境に慣れ、語学や文化を学びながら生活に適応。日本人コミュニティを活用すれば人脈が広がるだけでなく、生活する上での有益な情報を得られるかもしれません。

海外移住の注意点

夜の街並み

海外移住には魅力的な面が多い反面、慎重な準備が必要です。

  • 語学力を高めておく
  • 移住先の文化や価値観を理解する
  • ビザの取得・申請は余裕を持って行う
  • できるだけ資金を確保した上で渡航する

まず、語学力が不十分な場合、職場や日常生活でのコミュニケーションに支障をきたすことがあります。仕事だけでなく、病院や役所などの公的手続き、買い物、住居探しなど、言葉が通じないと日常生活が困難になる場面が増えるでしょう。

また、移住先の文化や価値観を理解せずに行動すると、現地の人々とのトラブルにつながる恐れがあります。例えば、宗教やマナー、法律など、日本とは大きく異なるルールが存在する国も多く、知らずに違反すると罰則を受けるケースがあります。移住前に、現地の文化や社会的ルールを学んでおくことが大切です。

さらに、ビザ取得の手続きは国によって異なり、煩雑な申請が必要になることもあります。就労ビザや長期滞在ビザは取得条件が厳しい場合が多く、書類不備や要件未達で却下されるケースも少なくありません。申請に時間がかかることもあるため、渡航前に十分スケジュールを立て、余裕をもって準備しましょう。

加えて、十分な資金を確保しておくことも必要です。特に、物価の高い国では予想以上の出費がかさむ場合があり、収入を確保できないと移住自体が難しくなります。現地の生活費や税金、医療制度なども把握し、経済的な備えを整えておきましょう。

海外移住に興味があるなら

海外移住は新しい環境で生活を始める大きな挑戦ですが、それと同時に多くのチャンスを秘めています。適切な移住先を選び、ビザや生活準備を入念に進めることで、安心して新しいスタートを切れるでしょう。

特に、シンガポールは治安が良く医療水準も高いことから、日本人にとって魅力的な移住先のひとつです。移住を成功させるには、現地の情報を詳しく知ることが鍵となります。仕事探しや生活準備に不安がある方は、現地エージェントの活用がおすすめです。

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シンガポールへの移住に興味があれば、以下の記事もおすすめです。

>>「シンガポールの就労ビザ|条件と種類一覧、申請の流れ【2025最新】」

また、東南アジアへの移住に関心が高い場合は以下の記事もご覧ください。

>>「東南アジアへの移住先でおすすめの国5選!仕事の探し方も紹介」

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