2024最新|シンガポールの物価を徹底解説!生活&旅行費用も
シンガポールは治安・気候の良さや英語圏であることなどから、世界中から移住する人が増えています。経済成長が目まぐるしい一方で、物価が高い国として認知している方も多いでしょう。
この記事では2024年9月時点の最新の情報を基に、シンガポールの物価を食費や交通費など項目別に解説します。また、生活費や旅行費用の目安、費用を抑える方法も紹介します。
シンガポールは物価が高いと同時に賃金も高いため、働き盛りの日本人にとっても人気の移住先です。シンガポールでの仕事を探す方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
シンガポールの通貨について
まず、シンガポールではシンガポールドル(SGD・S$)という通貨が使われています。記事執筆時点(2024年9月下旬)での価格は1S$あたり約110円です。
2011年後半には60円を下回る時期もありましたが、近年では円安などの影響から円に対するシンガポールドルの価格は上昇を続けています。為替相場は日々変動するため、旅行や移住を考える際には最新のレートをご確認ください。
(参考:wise「1 シンガポール・ドルから日本円」)
シンガポールの物価は日本より高い?
シンガポールは先進国の中でも物価が高く、特に家賃や外食費は日本よりも高額な場合が多いといえます。各国・地域の物価の水準として、NEMBEOが発表しているデータが参考になります。
2024年中期の発表は以下のとおりです。
順位 | 国 | 生活費指数 |
1 | スイス | 101.1 |
2 | バハマ | 85.0 |
3 | アイスランド | 83.0 |
4 | シンガポール | 76.7 |
46 | 日本 | 46.1 |
(参考:NUMBEO「Cost of Living Index by Country 2024 Mid-Year」)
日本と比べるとシンガポールの物価水準はかなり高く、年々その差は大きくなっている傾向にあります。以下ではシンガポールの物価が高い理由などを解説します。
シンガポールの物価は日本の何倍?
一概にシンガポールの物価が日本の何倍とはいえませんが、家賃や外食費、教育費、医療費、保険料など特定の項目においては、2倍以上の価格になることは珍しくありません。
たとえばアパートで個室を借りると、1ヶ月で20万円を超えるのが一般的です。また外食費も高く、ミドルクラスのレストランでの食事の場合、日本では2人で5,000円程度で収まるような内容でもシンガポールでは10,000円以上かかるでしょう。
シンガポールの項目別の物価については、後ほど詳しく紹介します。
シンガポールの物価が高い理由
シンガポールの物価が高い理由には、いくつかの要因が挙げられます。まず、2022年以降インフレが大きく進み、特に生活必需品の価格が上昇したことが1つです。さらに日本と比べると、円安が進んだことでシンガポールの物価がさらに高く感じられることも挙げられるでしょう。
家賃に関しては、シンガポールは東京23区内ほどの小さい国土に600万人以上が暮らしていることから、不動産の供給が足りておらず価格が高騰しているといえます。
シンガポールの物価を項目別に解説
ここでは、シンガポールの物価を具体的な項目ごとに分けて解説します。移住や旅行を検討しているなら、実際に必要な費用を事前に把握しておきましょう。
外食費
シンガポールにはミシュランの星を獲得した高級レストランや、世界各国の料理が食べられる専門店、おしゃれなカフェ、地元の料理店などさまざまな飲食店が軒を連ねています。
以下で目安としていくつか外食の価格例を挙げていきます。
- ミシュラン3つ星 高級店でのコースディナー:S$400〜(約44,000円〜)
- ミシュラン1つ星 レストランでのランチ:S$68(約7,480円)
- 安めのレストラン・カフェフード:S$15〜35(約1,650〜3,850円)
- マクドナルドのセット:S$10(約1,100円)
- スターバックス(スターバックスラテ):S$7(約770円)
基本的に軽食でもS$10(約1,100円)を超える場合が多く、レストランでの食事はS$20(約220円)、高級レストランではS$500(約55,000円)以上することは珍しくありません。
ただし、ホーカーと呼ばれる地元民が集うフードコートでの食事はかなり安価で、1品あたりS$2(約220円)以下で売られていることもあります。何をどの程度食べるかによりますが、1食あたりS$3〜6(約330〜660円)程度で収まるでしょう。地元の料理をローカルな雰囲気で味わえるため、観光の一環としてもおすすめです。
家賃
シンガポールの家賃は他国と比べても、高騰している傾向にあります。HBDと呼ばれる公営住宅のアパートを借りる人が多く、移住者の場合はコストを抑えるためHBDでルームシェアをするケースが散見されます。
1か月あたりの家賃の目安としては以下の通りです。
- HDBの部屋だけ借りる場合(共用バスルーム付き):S$400〜2,000(約44,000〜220,000円)
- 個室のHBD(フラット)を借りる場合:S$2,200〜2,500(約242,000〜275,000円)
- 5部屋程度ある部屋数の多いHDBフラット:S$3,300〜4,200(約495,000〜462,000円)
- マンションを1室借りる場合:S$3,200〜6,000(約480,000〜660,000円)
市内中心部か郊外か、広さなどの条件によっても値段は大きく変動します。
交通費
シンガポールは交通インフラがかなり発達しています。また、地下鉄やバスの利用料金は安く、片道でS$1〜3(約110~330円)程度です。シンガポールは国土が小さく交通網が便利なため、基本的にどこへ行くにも公共交通機関でスムーズに移動できます。
タクシー料金は初乗りがS$4(約440円)程度です。例えば空港から中心街への移動であれば、大体1回あたりS$35(約3,850円)程度で収まるでしょう。ただし、夜間などには料金が跳ね上がることがあります。
シンガポールの交通・通勤事情については以下の記事でも解説しているので、参考にしてください。
>>「シンガポールの鉄道、タクシー、バスなど交通・通勤事情を解説!」
飲食料品
スーパーマーケットの飲食料品も基本的に日本よりも高いですが、商品によってはそこまで変わらないものや、むしろ安く感じるものもあります。
飲料
- 牛乳1l:S$3.7(約407円)
- 水1.5l:S$1.8(約198円)
- ジュース500ml:S$1〜2.5(約110〜275円)
- ビール330mll:S$5(約550円)
- ワイン(中級)1本:S$35(約3,850円)
シンガポールは酒税が高いため、酒類はスーパーでも高い傾向にあります。ただしジュース酒類ともに6本セットなどのまとめ売りが多く、割安で買うことも可能です。
食品
- 米1kg:S$4(約440円)
- 鶏肉1kg:S$12(約1,320円)
- パン400g:S$3(約330円)
- 卵12個:S$4.5(約495円)
- りんご1kg:S$5.5(約660円)
- バナナ1kg:S$4(約440円)
- じゃがいも1kg:S$3(約330円)
- トマト1kg:S$3.7(約407円)
いずれもスーパーの料金を目安にしているため、コンビニで買うと上記よりも高くなります。目安としては4人家族が食料品に使う金額は、月にS$300〜600(約33,000〜66,000円)程度といわれています。
水道光熱費
政府系企業のSPグループが発表した23年9月〜24年8月のデータでは、平均的な電気・ガス・水道代の月額料金の合計は以下のとおりです。
- HDB1ルーム:S$77〜87(約8,470〜9,570円)
- HBD3ルーム:S$112〜129(約12,320〜14,190円)
- アパートメント:S$163〜198(約17,930〜21,780円)
ただし、水道・ガス・光熱費は月々の家賃に含まれることもあり、また広さによっても値段は大きく変わります。
通信費
モバイルデータの利用に関しては、日本と同様に携帯会社やプランによって金額は異なります。目安として、データ通信のみで最低限の使用であれば月額S$10(約1,100円)ほど、ある程度のギガ数と通話つきのプランであればS$20(約2,200円)くらいから使えるでしょう。
シンガポールでの生活費は人によって異なります。自分の場合は何円ほど必要なのか、シミュレーションできるページを政府が公開しているため、気になる方はぜひお試しください。
>>EDB Singapore「Cost of Living Calculator」
シンガポール旅行にかかる費用の目安
シンガポール旅行にかかる費用も、項目別に目安をお伝えします。移住を検討している方の下見の予算も以下を参考にしてください。
航空券
日本とシンガポール間の往復航空券の料金は、時期や航空会社によって変動します。一般的にJALやANAのようなフルサービスキャリアであれば往復8〜10万円以上、ピークシーズンであれば往復20〜30万円程度になることもあります。
Air-AsiaやJetstarなどのLCCであれば、往復4〜10万円程度が目安です。早期に予約すればより安く手配できることもあります。
宿泊費
宿泊費は日本とそこまで大きく変わらないといえます。1泊あたりの目安は以下のとおりです。
- ホステル:S$20〜40(約2,200円〜4,400円)
- シティホテル:S$100〜200(約1,100〜2,200円)
- 高級ホテル:S$500(約55,000円)〜
宿泊費に関してもシーズンや立地、部屋・ホテルのグレードによって金額は変動します。ちなみに人気のマリーナベイサンズホテルは1泊1部屋S$800(約88,000円)から、ランクの高い部屋はS$3,000(約330,000円)以上が目安です。
観光にかかる費用
シンガポールの観光地は無料で楽しめるところも多々あります。入場料が必要な施設として例えばユニバーサルスタジオシンガポールでは、日によって変動しますがS$70〜80(約7,700〜8,800円)程度。シンガポール動物園の入場料はS$50(約5,500円)程度となります。
現地ツアーに参加する場合も1日$50(約5,500円)が目安です。
お土産代
シンガポールの主なお土産と、それぞれの価格の目安は以下のとおりです。
- TWGの紅茶:S$30(約3,300円)
- マーライオン型のクッキー:S$9(約990)
- インスタントのラクサラーメン(4袋入り):S$13(約1,430円)
その他シンガポールのお土産にはおしゃれな雑貨や化粧品、漢方薬なども喜ばれます。おすすめのお土産については以下の記事にまとめているので、あわせてご覧ください。
>>「シンガポールのお土産!現地女子が本当におすすめする厳選5つを紹介」
シンガポールでの滞在費用を抑える方法
シンガポールは物価が高い国ですが、工夫次第で滞在費用を抑えられます。以下のポイントを押さえて、効率的に生活費や旅行費を節約しましょう。
- オフシーズンを狙う
- ホーカーで食事する
- 無料の観光地を楽しむ
年末年始や夏休み、ゴールデンウィークなどの旅行は渡航や宿泊費用が高くなります。シンガポールのオフシーズンは雨季(11月〜2月)です。雨季といっても、シンガポールは年中暖かくて過ごしやすい気候といえます。
シンガポールの雨季は、日本の梅雨のように雨が降り続けるわけでなく短時間のスコールが降る程度なので、過ごし方によっては旅行の時期として狙い目です。
また、食費はホーカーを利用することで費用を抑えられます。ローカルな雰囲気の中で現地の料理を食べることは、海外ならではの貴重な経験となるでしょう。
さらに、シンガポールには無料で楽しめる観光地が多くあります。
- ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ
- マリーナベイ・サンズのライトショー
- マーライオン像
- シンガポール植物園
- チャイナタウン
- セントーサ島のビーチ など
上記のような無料で楽しめるスポットを周り尽くすだけでも、シンガポールを十分に満喫できるでしょう。
シンガポールは物価が高いが賃金も高い
シンガポールは物価が高い一方で、賃金水準も高い点は魅力です。調査会社のデータによると、2024年9月時点のシンガポールの平均賃金はS$90,285(約993万円)であり、日本の平均年収である458万円(令和4年分)と比べると倍以上であることがわかります。
いくらシンガポールの物価が高いといっても、日本で同じような仕事をするよりも給与が大きく上がるなら、転職後の生活水準を高く維持できる可能性があります。
近年ではシンガポールに転職する日本人が増えており、働き盛りの方にはおすすめの環境です。シンガポールの年収や給与の高い職業などは以下の記事にもまとめているので、参考にしてください。
>>「シンガポールの平均年収は?高い給与を狙える職種の共通点も解説」
(参考:AVERAGE SALARY SURVEY「Singapore|Average Salary Survey 2024」
国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」)
シンガポールで仕事を探す方法
シンガポールでの転職を考えている場合、インターネットを使って自身で求人を探す方法と転職エージェントを活用する方法があります。おすすめは、現地の求人市場に精通したエージェントを活用する方法です。
シンガポールで働くためには就労ビザが必要ですが、取得は簡単ではありません。しかしエージェントのサポートを受けることで、ビザの申請やその他移住に関するあらゆる支援を受けられる場合があります。
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シンガポールの物価は高いものの賃金水準も高く、平均年収は約1,000万円です。またインフラの水準や医療・教育の充実度も高いため、生活の質が下がる心配も少ないでしょう。
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